サプライチェーン・マネジメント

ガバナンス

基本的な考え方

1)サプライチェーン全体でのサステナブル調達の推進

ノーリツグループは、サプライチェーン全体でサステナブル調達レベルを引き上げることで、リスク回避とビジネス機会の創出をし、ブランド力向上を目指したサステナブル調達活動を進めています。昨今では、「SDGs」(持続可能な開発目標)や、大阪万博調達コードの遵守要請等、環境面だけではなく社会面にも配慮した調達活動が求められています。ノーリツグループは、仕入先さまと対等かつ公平な立場で取引をおこない、共存共栄に努めます。また、サプライチェーン全体に対する取り組みの重要性を鑑み、今後は1次サプライヤーさまだけでなく最終サプライヤーさまに対しても、コミュニケーション活動を行っていきます。

2)社会からの期待に応えるために

ノーリツグループは、社会からの期待や要請に応えるため、以下の点を心がけていきます。

  • 環境に配慮した調達をすすめます
  • 公平で透明性のある調達をすすめます
  • 人を尊重する調達をすすめます

3)私たちが大切にしたいこと

ノーリツグループは、ステークホルダーの皆さまとの双方向コミュニケーションを通じて社会の期待と要請を感じ取り、「事業戦略に沿った経済的価値」「事業活動を通じて社会課題の解決に貢献する社会的価値」「ノーリツらしさを追求するブランド価値」の3つを深く融合した事業活動を進めています。この取り組みを通じて、すべてのステークホルダーの皆さまの笑顔と感動、すなわち「新しい幸せを、わかすこと。」を実現していきます。また、ノーリツグループは、「トリプルウィン調達(社会のウィン、仕入先さまのウィン、企業のウィン)」を実現するため、サステナブル調達活動に取り組んでいきます。

サステナブル調達に関する体制

戦略統括本部本部長が委員長を務めるサステナブル委員会において、環境戦略・人権・調達・コンプライアンス・リスクマネジメントなど、ESGに関するテーマを網羅的に取り上げ、経営層と共有してPDCAをマネジメントしております。また、資材調達部門を中心とするワーキンググループにおいて、サステナブル調達に関する現状の把握や仕入先さまへの調査、最新法令等の情報収集を行っています。

サステナブル調達に関する体制図

戦略

サステナブル調達ガイドライン遵守の要請

ノーリツグループでは、サプライチェーン全体でサステナブル調達レベルの向上を行い、持続可能な社会の発展を支え、SDGsの達成に貢献するため、最終製品に使用する資材を納品していただいているすべての仕入先さまに「サステナブル調達ガイドライン」の遵守をお願いしています。また、仕入先さまに「サステナブル調達ガイドライン」をよりご理解いただけるよう、説明会等を行っています。

「サステナブル調達ガイドライン」はこちら(PDF:360KB)

国際的イニシアティブへの加盟

当社は、2012年に国連グローバル・コンパクトに署名し、国連グローバル・コンパクト・ネットワークジャパン(GCNJ)のサプライチェーン分科会に参画し、活動を推進しています。さらに、持続可能な社会を実現するためのサステナブル調達ツール製作やその普及など、参画企業とともに取り組んでいます。関西企業代表として分科会の会場提供を行うなど、関西の持続可能な調達基盤作りにも貢献しています。

リスクとビジネス機会

当社におけるサステナブル調達におけるリスクおよびビジネス機会について、サステナブル調達担当部門を中心に現状を把握し、サステナブル委員会で検討を行っております。

製品の環境負荷低減とサプライチェーン

ノーリツグループは、化学物質管理システムの構築と情報開示、化学物質監査などによるグリーンサプライチェーンの強化に取り組んでいます。詳しくはこちらをご覧ください。

環境負荷物質の削減と管理

リスク管理

仕入先さまのリスク評価・特定

ノーリツグループは、サステナブル調達の実態を把握してリスクの評価を行うため、以下の事項を実施しています。

① セルフアセスメント(GCNJ版SAQアンケート※1)の実施

ノーリツは、新規および既存の仕入先さまへ、リスク評価とデューデリジェンスをおこなっています。GCNJ版SAQを活用して、環境・社会・ガバナンス(ESG)に関するアセスメントを実施し「ノーリツグループサステナブル調達ガイドラインに照らして評価しています。
2015年から主要仕入先さまへのSAQ実施と、対話を通じたフィードバックをおこない、さらに仕入先さまからもノーリツの調達活動に対する評価※2を匿名で確認しています。

なお、SAQ結果より、仕入先さまの違反がないことを確認しています。

② ISO9001(品質管理)による仕入先さま評価

ISO9001の取引先評価基準書にも「ノーリツグループサステナブル調達ガイドライン」への遵守を折り込み新規取引先選定の基準としています。

③ 紛争鉱物使用調査や説明会実施、RMAP※3に沿った管理

ノーリツでは2014年度より紛争鉱物調査をおこなっており、仕入先さまに対して紛争鉱物説明会をおこなっています。
RMAP(Responsible Minerals Assurance Process、旧CFSプログラム)に沿った管理データベースを構築し、製品の構成情報から部品に展開し調査をおこなっています。今後も引き続き、信頼のおける調達活動を推進していきます。

④ その他 仕入先さまに対する研修会実施やサステナブル教育支援

2014年のサステナブル調達ガイドライン策定以降、サステナブル調達有識者の講演会や社内教育に加え、グループ会社や仕入先さまへの説明会を開催し、ノーリツグループ従業員のみならず、既存・新規の仕入先さまへのご理解と遵守をお願いしています。

  • ※1Self Assessment Questionnaire
  • ※2コーポレートガバナンス(腐敗防止を含む)、人権、労働、環境、公正な企業活動、品質・安全性、情報セキュリティ、サプライチェーン、地域社会との共生の分野を確認
  • ※3Responsible Minerals Assurance Process、旧CFSプログラムで、製錬所が扱う鉱物が紛争や人権侵害に加担していない調達源であることを第三者が認定するプログラム

特定されたリスクへの対処・改善活動

  • 仕入先さまに対してSAQアンケートの結果に基づくフィードバックを行い、作成したフィードバックレポートを基に継続的にPDCAを確認しています。
  • 取引額が多い仕入先さま、または代替が困難な仕入先さまのうち、SAQアンケート結果からサステナブル調達リスクが高いと思われる仕入先さまに対して実地調査を実施し、コミュニケーション活動を通じて改善に取り組んでいただいています。
  • 訪問した仕入先さまには「サステナブル調達改善活動の対応計画書」とKPIの作成をお願いし、毎年振り返りを実施しています。
  • 仕入先さまの社内研修などを支援するために、サステナブル調達に関するツールやゲーム要素を取り入れた研修プログラムなどを提供しています。
  • 改善要望に対して対応いただけない場合や一定期間を経ても課題が解決されない場合、もしくは調査等にご協力いただけない場合には、取引の見直しを検討させていただきます。

全社的なリスクマネジメントとの関連性

サステナブル調達に関するリスクは、ノーリツグループのリスクマネジメント体制において、リスクの一つとして認識しており、適切なリスク対応を行っています。

リスクマネジメント体制図
リスクマネジメントのプロセス

指標と目標

サステナブル調達に関する指標・目標

サステナブル調達に関する実績および目標(KPI)は、マテアリティとして設定しており、年2回のCSR委員会にて進捗を報告しています。

2022年実績・2023年目標

施策 2022年 2023年
目標 実績 目標
GCNJ版SAQ アンケート実施 78社(購入金額99%) 78社(購入金額99%) 91社(購入金額100%)
GCNJ版SAQ アンケート平均スコア(5点満点) 平均スコア 4.5 平均スコア 4.6 平均スコア 4.7
SAQアンケート フィードバック・実地訪問数 10社 9社訪問(1社は経営統合される為未実施) 6社訪問
グループ会社に対するCSR調達研修 1件(グループ会社) 2件(グループ会社) 1社以上

※購入金額全体95%のお取引先さまの平均とします

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