トップメッセージ

社会から必要とされる企業であり続けることにコミットし企業価値を高めます 代表取締役社長 國井 総一郎

グループミッションの実現に向けて

ノーリツグループは、現在推進している中期経営計画「Vプラン20」の策定を機に、グループのミッションとして「新しい幸せを、わかすこと。」を掲げました。このミッションは創業の原点「お風呂は人を幸せにする」の精神を受け継いでいます。
ノーリツは、家庭用のお風呂がめずらしかった戦後の復興期に、一般家庭へのお風呂の普及に努めてきました。当時は、製品を購入していただいたお客さまから「本当に良いものを付けてくれた、ありがとう。」というお礼の言葉をよくいただいたと聞きます。
やがて時代は高度経済成長期から、経済の成熟期を迎えることとなりましたが、今振返ると年間100万台以上にも及ぶ「ものづくり」を通じてお客さまに喜んでいただいた結果、業績を伸ばすことができたと思っています。1997年に採用したお風呂の沸き上がりをお知らせするメロディは、今では日本の1/4以上のご家庭で流れ、親しまれています。
中期経営計画「Vプラン20」では、グループビジョンとして「2020年 世界で戦えるノーリツグループ」を掲げ取り組んでいます。海外市場は規模が大きい上、まだ生活の環境やインフラの整備が不十分な国が多くさらなる成長が見込めます。
一方、世界中で「パリ協定」や「TCFD」(気候関連財務情報開示タスクフォース)等気候変動に関する議論が活発化しており、化石燃料を燃やすことでお湯を作る機器を製造・販売している企業として、温室効果ガスを削減することは重要な課題と認識しています。これまで日本で培ってきた燃焼効率の高い技術を世界中に普及させていくことで温室効果ガスの排出削減に貢献できると考えています。
これからも私たちは「新しい幸せを、わかすこと。」というグループミッションのもと、社会課題の解決を通じて社会から必要とされ続ける企業であることをめざしていきます。

Vプラン20の進捗

中期経営計画「Vプラン20」2年目の振り返り

中期経営計画「Vプラン20」の2年目であった2018年の業績は、連結売上高が2,098億円(前年同期比2.2%減)、連結営業利益が48億円(同28.3%減)と計画を達成することができませんでした。特に国内市場においては、消費者の住宅関連への投資意欲が薄れ、メーカー間の価格競争が激化しました。また、為替や素材価格の変動、製造現場における人手不足、物流費用の変動などが原価を押し上げました。海外市場で売上高の約7割を占める中国においては、市場成長が鈍化したことも影響し全社としては減収減益の結果となりました。
このような事業環境の中で、2018年8月には中期経営計画「Vプラン20」の2020年数値目標の下方修正を発表しました。国内事業では、先に述べた理由に加えて付加価値の高い商材の販売が計画通りに進んでおらず、予定通りの収益改善が見込めないこと、また海外事業では、中国市場の先行きの不透明さが当面続くと予測されていることが修正の要因です。
厳しい結果となった2018年ではありましたが、4年間にわたる中期経営計画「Vプラン20」の折り返しに向けて、施策を議論し方針を決めました。これらの施策を着実に実行し、2019年の業績計画を達成することが将来の成長に向けた第一歩であると考えています。

中期経営計画「Vプラン20」 4つの重点施策

2018年の取り組み
1  事業ポートフォリオの「再構築」

  温水空調分野に経営資源を集中

  • 温水・厨房分野での新製品開発
  • キッチンの開発・製造をトクラス株式会社へ委託
2  国内事業の「収益力強化」
  • 最終組立工程における自動化の展開
  • お客さま接点強化に向けたサービス事業開発部の設立
3  海外事業の「継続拡大」
  • (中国)新製品開発・導入
  • (北米)PB Heat, LLCを買収
4  企業風土の「改革」
  • Q+ESGの施策の推進
  • 機関設計変更

2020年計画

2020年計画

Vプラン20達成に向けて

中期経営計画「Vプラン20」修正目標の達成に向けて、当初掲げた4つの重点施策に基づき、さまざまな取り組みを実施しました。
まず2018年年初に、前年に発生した製品不具合の反省をふまえ、設計品質を向上させる専任部門と使う側から商品性評価をおこなう専任部門を新設しました。さらなる品質向上と安全で安心な住環境づくりをめざしていきます。
また、国内の住設システム分野においては、提携先であるトクラス株式会社へキッチンの開発・製造を委託することを決定しました。これにより、両社の強みを生かしたより良い商品を提供することができると考えています。
新製品では、国内事業において浴室での「見まもり」機能の普及に向けて、3月と9月に同機能を搭載した「ガス温水暖房付ふろ給湯器」「ハイブリッド給湯・暖房システム」を発売しました。また、8月にはグリルでの自動調理が可能な「マルチグリル」を搭載した中級グレードの「piatto」(ピアット)を発売し、特に需要期である10-12月には販売を大きく伸ばしました。海外事業でも、9月に中国市場で主力となる給湯器を日中共同で開発し発売しました。この商品をベースに今後もバリエーション展開を予定しています。

国内事業は「収益力強化」

2019年以降も、国内事業においては「収益力強化に向けた変革」を継続していきます。
第一に、為替や素材価格の変動、製造現場の人手不足、物流費用の高騰が続くと予測される中、ノーリツは「ものづくり変革」により生産効率の改善を進めていきます。ノーリツが開発・製造している機器は、機能やガス種、設置バリエーション等により多くの種類がありますが、これらを統廃合し、部品を共通化することで原価低減につながります。また同時に、組立工程の自動化も実現しやすくなり、人手不足の問題解決にもつながります。
第二に、より収益が高いチャネルへ販売のシフトをおこなう「マーケティング変革」を進めます。2019年からノーリツが過去に販売した国内のほぼ全ての家庭用機器に搭載している「点検お知らせ機能」(タイムスタンプ)が本格的に作動します。お客さまに安心して機器をご使用いただくために設計標準使用期間(家庭用機器10年・業務用機器3年)に基づき、点検時期をリモコン表示または機器本体のランプ点滅にてお知らせします。この機能に対応できるサービス体制を整備・強化していくことで、お客さま満足の向上をめざします。

海外事業は「継続拡大」

海外事業は、「商材とエリアの拡大」によって業績を伸ばしていきます。
従来、ノーリツグループは日本または中国で商品を開発・製造し、主に現地販売拠点を通じて販売してきましたが、中国エリアでは2013年に櫻花衛厨(中国)股有限公司への資本参加を、豪州エリアでは2014年にDux Manufacturing Limitedを買収するなど、2013年以降はM&Aによって一気に事業規模を拡大してきました。直近では2019年1月にさらなる事業拡大をめざし、米国北東部で暖房ボイラー等の製造・販売をおこなうPB Heat, LLCを買収しました。
M&A以外にも中国では、店頭販売とeコマースの融合といった新たな販売手法への対応、内装・設備会社等の商流開拓、キッチンメーカーへの採用拡大など幅広く事業を推進しています。
今後も、中国、北米、豪州等既存展開エリアでの事業や機能の拡大はもとより、未展開エリアへの進出においてもM&Aや事業提携等を積極的に活用することで、商材とエリアを拡大し、スピード感をもって事業活動を進めていきたいと考えています。

持続可能な企業価値向上をめざして

企業価値創造の取り組み方針 「経営とCSRの融合」

ノーリツグループは、企業価値を創造していくために社会的価値・経済的価値・ブランド価値の3つの価値を高め、これらを融合し、拡大していくことを取り組み方針としています。
そのためには、企業価値創造の源泉であるQ(品質)+E(環境)S(社会)G(ガバナンス)という「見えない資産」を大切にしていく必要があると考えています。
2015年より、社外有識者とのステークホルダーダイアログを毎年開催し、2016年からは社内取締役全員が参加しています。その中でマテリアリティの妥当性を確認しながらQ+ESGの各項目におけるKPIを定めて取り組んでいます。
中でも、その取り組みをおこなう人材の活性化が重要だと考え、従業員一人ひとりの個性や強みを最大限に発揮できるよう努めるとともに「チーム力向上」を経営の重要課題に掲げ、チャレンジ表彰の実施や経営層が現場に出向いて経営の思いや方針を直接従業員に伝えることも進めています。
このように、コミュニケーションを通じてチーム力を向上することが変革につながると考えています。

社会的価値・経済的価値・ブランド価値

私たちが大切にしている「見えない資産」

Q(品質)+E(環境)S(社会)G(ガバナンス)

世界で環境をリードする企業をめざして

持続可能な社会の実現をめざす国際的な枠組みへの対応が不可欠になりつつあります。2015年に国連で採択された「SDGs」(持続可能な開発目標)の中でも、「No.13」(気候変動対策)と、「No.12」(つくる責任/つかう責任)の2つの目標がノーリツグループの事業活動と深く関わっています。
特に、気候変動対策は「パリ協定」で採択された世界共通の課題であり、ノーリツグループの財務にも影響を及ぼすものとして認識しています。CDP(カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト)への賛同表明もおこない情報開示に努めるとともに、長期環境ビジョンの策定を進めています。
ノーリツグループは、給湯時の熱効率が高い「エコジョーズ」※の普及に取り組んでいます。これからも日本で培った技術を世界に展開し「世界で環境をリードする」企業をめざしていきます。

「エコジョーズ」はこれまで捨てていた排熱を活用してお湯をつくります。ガスエネルギーの95%をお湯に変える、環境性能のよい給湯器です

高効率給湯器 販売構成比率
(ガスふろ給湯器 GT-Cシリーズ)

私たちが大切にしている「見えない資産」

出所:一般社団法人日本ガス石油機器工業会 統計資料より

社会から必要とされ続ける企業をめざして

ステークホルダーの要請や期待をはじめとした社会課題を解決していくことが、私たちの成長機会につながると捉えています。
「全口Siセンサーコンロ」※1や「おそうじ浴槽」等、これまで業界を先駆けてきたものづくりの強みを生かし「安全・安心」や「ラク家事」などの付加価値を提案していきます。
例えば、高効率ガスふろ給湯器「GT-C62シリーズ」に搭載している入浴中の「見まもり」やふろ水の再利用が可能な「キレイ」(除菌)※2、ガスコンロに搭載の自動調理が可能な「マルチグリル」はノーリツグループがめざす価値創造につながる機能です。
また、廃棄された商品を資源循環するまでが私たちの責任と捉え、賛同いただいたビジネスパートナーとともに給湯器リサイクルを通じた障がい者自立支援にも取り組んでいます。

  • ※1 安全機能を搭載したコンロ
  • ※2 機能・効果等の詳細についてはこちらをご覧下さい

さらなる成長に向けたガバナンス体制の強化

ガバナンスの向上をめざし、2019年に機関設計と経営体制の変更を実施しました。
機関設計については、監督機能の強化、意思決定の迅速化、中長期視点の議論を充実させることを目的として、監査役会設置会社から監査等委員会設置会社へ移行することを2019年3月の株主総会で決議しました。取締役の人数を削減するとともに、女性を含めた社外取締役の比率を高め、女性の視点や社外の視点を経営政策にこれまで以上に反映していきます。
経営体制の面では、各本部組織に常務執行役員を配置し、よりスピーディな施策の実行につなげていきます。コーポレートガバナンス・コードへ積極的に対応することで、事業戦略との整合性、意思決定の迅速化を図り経営の健全性・透明性を高めていきます。

これからもノーリツグループは、社会の一員としてステークホルダーの要請や期待に応えるべく取り組んでいきます。

国連グローバル・コンパクトの10原則

国連グローバル・コンパクトの10原則

「SDGs」持続可能な開発目標

SDGs

ノーリツグループが特に重視するSDGs目標

SDGs目標

ノーリツグループの取り組みとSDGsの関連性

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