製品の省資源・リサイクル


資源の有効利用と3R設計

持続可能な資源循環を実現し、循環型社会を構築するためには、まずは、製品ライフサイクル全体での省資源化に取り組まなければなりません。省資源化設計(小型・軽量化)はその質に配慮して取り組めば、省エネルギーにも生物多様性の保全にも効果があり、最もコベネフィット(相乗便益)を生み出しやすい環境への取り組みの一つであるといえます。

省資源化の際に必要な視点は、自社のみの小型・軽量化ではなく、資源の有効利用の全体像と上下流のサプライチェーンを見据えた対応をおこなうということです。

例えば、新たに採取する資源の投入が少ない材料か、原材料・素材製造時のエネルギー消費が少ない材料か、歩留まりまで考慮して省資源化が図れているか、製品が廃棄された時に再資源化ルートが確立された材料であるか等を含めた総合的な判断が必要です。

ノーリツグループの製品は、製品寿命が長く、高い安全性が必要とされる住宅設備機器が中心であることから、実効性を検証しつつ、ステップ・バイ・ステップで製品の3R対応設計を推進しています。また、製品の包装材においてもガス温水機器・ガス調理機器を中心として、先駆的な3R対応を推進しています。

3R

製品における取り組み


省資源化設計(軽量化・小型化)

省資源化は、単なる資源の有効利用にとどまらず、素材製造や製品輸送、廃棄・リサイクルといったステージでの環境負荷低減にも大きく貢献することから、製品特性に応じた省資源化設計(小型・軽量化)を推進しています。

温水機器分野では、省エネ性能向上のため潜熱回収型化することで構造が複雑化するにもかかわらず、例えば、ガス潜熱回収型ふろ給湯暖房機の「GTH-C2446AWXD」(暖房能力11.6kW)では、従来の潜熱回収型機よりも22%小型化・18.5%軽量化し、現行の従来型機と同等以上まで省資源化しています。’10年秋発売の同「GTH-C(P)2447AW3H」(暖房能力13.7kW)でも、従来の潜熱回収型機より10.9%軽量化を図りました。

また、石油潜熱回収型ふろ給湯機「OTQ-C4703AY(S)」(’11年春発売予定)でも、従来の潜熱回収型機より12.3%小型化・11.8%軽量化するなど、省資源化設計の成果は着実に現れています。

また、温水暖房端末機器分野でも、’10年秋発売のミスト機能付壁掛形浴室暖房乾燥機「BDV-M3806WKNS」では、従来、壁掛形ではミストユニットとして屋外に設置していたミスト熱交換器を、浴室内の本体に内蔵することで屋外のミストユニットを不要とし、資源使用量を約42% 削減しました。 (※ 当社従来品「BDV-M4103WKN(’04)」との「本体+ミストユニット」での比較)

潜熱回収型機の省資源化の推進

2010年の販売製品1台当たりの資源使用量は、温水機器全体では、高効率型機器(潜熱回収型、コージェネ機器)の拡販に伴い、2000年(27.9kg/台)に対し、5.1%の削減となりました。高効率型機器を除く従来型温水機器のみでは、同15.7%の削減となっています。近年、削減幅が鈍化していますが、高効率型機器の拡販と資源使用量の削減を両立すべく、省資源化設計に取り組んでいきます。

温水機器1台当たりの資源使用量の推移(対2000年比)

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Reduce 再生材利用の促進

当社では、ガス温水機器「ユコア」シリーズ等のフロントプレートの吸音材にペットボトル再生材を50%以上利用した材料を使用しており、潜熱回収型の新製品を中心に採用拡大を図っています。

再生利用の用途が無ければ廃棄せざるを得ない部材でも、他業界が可能な範囲で受け皿となり使用を拡げていくことは、循環型社会を構築するために不可欠な要素の一つです。まだ僅かですが、性能と品質安定性が確保できるものについては再生材利用を進めています。

ペットボトル再生材を利用した不フロンとプレートの吸音材

■ペットボトル再生材を利用したフロントプレートの吸音材

Recycle リサイクル対応設計

当社では、温水機器や住設システム商品が再資源化処理された場合を想定し、製品分野の特性を考慮して、原材料や構造に配慮した設計や合成樹脂への材質表示の拡大・徹底に取り組んでいます。特に、金属比率の高い温水機器においては、再資源化可能率*を重要な命題としてとらえています。

また、当社のシステムバスにおいては、リサイクルに配慮した材料への転換を進めています。天井材質をFRPからHIPS樹脂に変更したり、洗面器カウンターをSMCからにABS樹脂に変更するなど、原材料に配慮した設計に取り組んでいます。また、解体時の分解分離性や解体部材の可搬性に配慮し、壁や浴槽の周囲にコーキングを極力不使用としたり、解体後の部材寸法・重量を出来るだけ小さくするなど、リサイクルに配慮した構造設計にも取り組んでいます。

 *製品の素材構成中のリサイクル(再資源化)が容易な材料の割合(質量比)

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包装材における取り組み

省資源化設計・リサイクル配慮・再生材利用の促進

温水機器

当社は、業界に先んじて簡易包装化に取り組み、1994年にシースルー包装、1998年にはシュリンク包装を導入し、温水機器を中心に採用を拡大しています。緩衝材についても、1997年にパルプモールド(古紙再生利用成形品)を導入し、現在、殆どのガス温水機器で採用しています。
緩衝材を発泡スチロールからパルプモールドに変更すると、一般的には重量が増加しますが、シュリンク包装と組合せ最適化を図ることで、省資源・リサイクル配慮・再生材利用に挑戦しています。

これらの取り組みにより、ガス温水機器1台当たりの包装材使用量は、2003年(2.7kg/台)に対し、2010年は約7%の削減となっていますが、昨年より若干悪化しました。近年、包装材使用量も、高効率型機器の拡販に伴い、製品1台あたりの資源使用量の推移と連動するように、停滞もしくは微増傾向にありますが、今後も、各種の試験等を通じて包装部材の選択と設計の最適化を図り、包装材使用量の増加を抑えるよう努めていきます。

シュリンク包装

住設システム商品

当社は、住設システム商品(システムバス,システムキッチン,洗面化粧台)においても、簡易包装化と発泡スチロールの排除に取り組んでいます。現在、洗面化粧台では全てのラインナップで発泡スチロールを全廃しました。システムバスとシステムキッチンにおいても僅かな使用を残すのみになっています。

調理機器

当社グループでは、早くから発泡スチロールの排除に取り組み、緩衝材にも段ボールを使用したオール段ボール包装の展開を図ってきました。 また、2005年に食器洗浄機、2007年にはガスビルトインこんろにパルプモールドの緩衝材を導入し、現在殆どのガスビルトインこんろで採用しています。また、2001年にはシュリンク包装を導入し、ガスビルトインこんろを中心に採用しています。今後も、包装材の省資源・リサイクル配慮・再生材利用に取り組んで行きます。

調理機器

Reuse リターナブル包装

温水機器

ガス温水機器では、2002年からリターナブル包装を導入しました。これは、樹脂成形品の部材で緩衝材を不要としたもので、回収して再使用(リユース)しています。現在、一部ハウスメーカ様・ガス会社様向けに使用しており、毎年着実に増加しています。2010年のリターナブル包装製品の出荷台数は、対前年比約1.4倍、2005年比では約7.3倍まで増加しました。ガスふろ給湯暖房機では2010年の出荷台数全体の約20%がリターナブル包装になっています。今後も採用拡大に取り組んでいきます。

リターナブル包装 温水機器

ガス温水機器のリターナブル包装製品の出荷台数の推移(対2005年比)

調理機器

ガスビルトインこんろにおいても、2005年からリターナブル包装を導入しました。現在、キッチンメーカー様経由で一部ハウスメーカー様向けに使用しており、採用拡大に取り組んでいます。

リターナブル簡易包装の出荷状態(左)と回収容器(右)

リターナブル包装のLCA評価:ガス温水機器

包装材のリターナブル化による環境負荷低減効果を定量的に把握するため、ガスふろ給湯暖房機「ユコアGTHエコジョーズ」のリターナブル包装とワンウェイ包装(同機 一般品)について、LCA評価を実施しました。

その結果、まだ静脈系(返送ルートや廃棄後のリサイクル・プロセスなど)の評価に課題が残るものの、想定しているリユース回数(20回)では、ワンウェイ包装に対し、明らかにライフサイクルでのCO2排出量を削減出来ることが確かめられました。今後さらに実態調査等を重ね評価方法の精度向上を図るともに、他の製品分野の包装材でのLCA評価方法の確立を目指します。

包装材の再利用

包装材 1回使用当たりのCO2排出量比較(例)

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